WEBデザインにおける「文字組み」は、訪問者のユーザーエクスペリエンスを大きく左右します。

WEBデザインでの文字組みは紙媒体とは大きく異なり、WEBサイトならではの読みやすさに配慮したテクニックが求められます。

本記事では初心者向けに、WEBデザインの「文字組み」とは何か、そしてそれが紙媒体とどのように異なるのかについて解説します。また、具体的な方法と注意点についても詳しく説明します。

より良いWEBデザインを目指すための参考にしてみてくださいね。

WEBデザインの「文字組み」方法

WEBデザインの文字組みは、一見、複雑に思えるかもしれません。しかし、基本的なポイントを理解すれば、デザインを見極める目を獲得することができます。

文字組みは、文字を視覚的に読みやすくかつ魅力的に配置するデザイン技術です。具体的には、文章の量、利用可能なスペース、文章の向き、デザインレイアウトなど、さまざまな要素を考慮することです。

文字を歪ませない

文字組みにおいて、文字を歪ませることは避けましょう。

文字の縦横比は崩さないことが基本です。縦や横に伸ばしてしまうと、文字の読みやすさ(可読性)が低くなってしまうためです。

文字サイズを調整

文字サイズに強弱をつけて調整することは、WEBデザインの文字組みにおいて重要な要素です。

例えば数字や単位を扱う際には、数字は読みやすくするために大きく見せ、記号は補足的な情報なので小さく見せます。「12時間」と記載する際に「12」は大きく表示して、「時間」は単位なので小さくします。

情報に合わせて文字サイズを調整することで、情報が伝わりやすくなります。

行間・行長の調整

読みやすさに大きく影響を及ぼす要素として、行間と行長の調整があります。行間とは文字列と文字列の間隔のことで、行長は1列に配置できる最大の文字数を示します。

行間は通常、文字サイズに対して150%〜175%に設定すると、自然に読みやすい行間になります。行長は1列で読める文字数に限界があり、一般的には25〜35文字程度が最適とされています。

PCとスマホ・紙媒体の文字組みの違い

PC、スマホ、紙媒体といったさまざまなメディアでの文字組みは、それぞれ特性が異なります。

デバイスや媒体に合わせたデザイン思考は、利便性と魅力的な視覚効果を生み出すためには欠かせません。

ここでは、それぞれのメディアで考慮すべきポイントについて説明します。

PCとスマホの場合

PCとスマホでは、画面の大きさと表示方式が異なるため、各環境を考慮した文字組みが理想です。

PCでは、広い画面スペースを最大限に活用できます。そのため、デザインやレイアウトに幅広い選択肢があります。

一方、スマホでは、狭い画面スペースを最大限に活用することが求められます。そのため、文字のサイズや行間の調整が重要になります。また、スマホでは、縦スクロールが一般的なため、情報を縦に配置することが多いです。

紙媒体の場合

紙媒体での文字組みは、PCやスマホとは異なり、一度印刷されると後から変更ができません。そのため、印刷する前にしっかりとデザインを確認し、読みやすさと視覚的魅力のバランスをとる必要があります。

また、紙媒体では色の再現性や素材感も重要になります。デジタル媒体では再現できない紙媒体ならではの特性なので、文字組みと合わせてこだわっておきたいところです。

WEBデザインの「文字組み」をする際の注意点

WEBデザインの文字組みには、特定の注意点が存在します。これらを把握しておくことで、より良いデザインを作成することができます。

ここからは、文字組みをする際の一般的な注意点について説明します。

文字サイズやmarginなどで、大体の文字幅を考える

WEBデザインの文字組みでは、文字の大きさやmargin(余白)などを考慮して、大まかな文字幅を予め考えておくことが重要です。これにより、デザインが読みやすく、かつ視覚的に魅力的になるためです。

文字幅を設定する際は、目的とする読者の視線の動きや、全体的なレイアウトとの調和を考慮しましょう。

改行タグを入れすぎない

WEBデザインの文字組みにおいて、改行タグを適切に使用することが重要です。適度な改行は、テキストの読みやすさを高めることができます。

しかし改行の入れすぎは逆効果です。読者が文章の流れを追うのが難しくなり、読みにくいデザインになりかねません。

適切な改行を入れることで、文章の意味を明確にし、読者が理解しやすい構造を作り出します。

一文を長くしない

文章は一文が長くなると読みにくくなる傾向があります。そのため、WEBデザインの文字組みでは、一文の長さを適切に保つことが重要です。

具体的には、一文の長さは40〜60文字を目安にすると良いとされています。あくまで目安なので絶対に守る必要はありませんが、内容やデザインの全体的なバランスに応じて調整することが重要です。

PCとスマホ、色々なブラウザでチェックする

作成したデザインは、PCとスマホ、さまざまなブラウザで確認することが必要です。各デバイスやブラウザによって表示が異なる可能性があるためです。

特に文字組みについては、デバイスやブラウザの違いにより大きく影響を受ける部分です。確実に確認するようにしましょう。

まとめ

ここではWEBデザインの「文字組み」とは何か、そしてそれが紙媒体とどのように異なるのかについて説明しました。

文字組みを行う際の具体的な方法や注意点についてなど、重要な情報なので、必要に応じて読みなおしてみてください。

ここで紹介した知識をもとに、読みやすく魅力的なWEBデザインを作成していきましょう。