パンフレットの作り方で、採用活動を有利に進められるかどうかが決まります。ここでは、掲載する内容や制作に入る前の準備段階など、採用募集に効果的なパンフレットの制作方法を紹介します。
採用専門パンフレットだけでなく、通常の会社案内パンフレットに採用情報を効果的に掲載する際に役立つ情報です。採用パンフレット、企業パンフレット、どちらを制作する場合でも参考としてご覧下さい。
目次
採用に会社案内パンフレットが効果的な理由
会社案内パンフレットは、うまく活用することで、より多くの人に採用募集を知ってもらうことができます。
多くの企業でWebページやSNSを利用した採用募集を導入しているでしょう。オンラインの採用募集も効果はありますが、パンフレットというアナログな形式を取ることで、オンラインとは異なる人材に情報を届けることが可能となります。具体的にどのような利点か、確認していきましょう。
自社のブランデイングツールとして活用できる
パンフレットは形式や掲載内容など、自社で自由に設定することができます。そのため、ビジュアルや説明内容で、自社の独自性をアピールすることが可能です。
オンラインでの採用募集は業界に興味がある人や就業歴がある詳しい人材へ情報を届けやすいですが、業界に詳しくない人には情報を届けづらいというデメリットがあります。パンフレットはイベントなどで偶然、目を通すことがあるので、業界に詳しくない人にも自社ブランドを知ってもらう機会となるでしょう。
受動的な求職者にアプローチできる
採用にパンフレットを活用すると、多様な人材と出会う機会が生まれます。求職者側からすると、オンラインでの採用情報はしぼりこみがしやすく、効率的に情報を集めることができます。そのため採用募集を閲覧する人は、既に企業に応募することを検討していたり、同業他社について詳しかったりする場合があります。
オフラインで配布するパンフレットの場合は、採用イベントなど企業に興味を持っていない、もしくは名前をイベント当日に知った人に情報を届けることができるのです。
オンライン採用が興味を持つ人への積極的なアプローチだとしたら、パンフレットを活用した採用は新規の求職者に自然と興味を持ってもらうための受動的なアプローチと言えるでしょう。
企業説明のプレゼンテーションとあわせてパンフレットを配布することで、オンラインでは情報を届けることができない人材との出会いを作ることができます。
採用に有利な会社案内パンフレットのポイント
パンフレットは、記載内容次第で効果に差が出ます。採用専門パンフレット、採用情報を掲載した企業案内パンフレット、いずれにおいても共通する良いパンフレットのポイントを理解しておきましょう。
会社紹介で魅力をPR
キャッチコピーを使って、会社の魅力を伝えてください。応募を検討している人材は、さまざまな企業を比べた結果、自分に最適な採用情報を見つけようとしています。他社と違うところをアピールし、この企業はよさそうだと応募者が感じるような言葉をキャッチコピーにしましょう。20文字以内を目安に一言でまとめると良いです。
将来像がイメージできる構成か
真剣に応募を検討している人は、企業の中で働く人の意見に興味を持っています。長期的に働くことができるのか、ワークライフバランスは最適なのか、といったことを社員目線の言葉で掲載しましょう。
ただし、企業側にとって都合の良い情報だけを掲載すると、応募者は不安になる場合もあります。過剰な美化は避け、情報を読んだ人から信頼を得ることができるような情報開示を心がけましょう。
写真で視覚的に印象に残す
文字だけでなく、視覚的に魅力を伝えることも大切です。休憩時間や社内イベントなどの写真を掲載することで、企業の人間的な魅力が伝わりやすくなります。たとえば、社員の休日の過ごし方を写真やイラストによって掲載することで、仕事以外の場面での企業や社員の魅力がよくわかるはずです。
テキストで端的に情報を伝える
テキスト情報は、コンパクトにまとめることで企業について知ってもらいやすくなります。情報を詰め込みすぎず、写真やイラストなどのビジュアルを効果的に利用し、適度な文章量に抑えましょう。
掲載することは、事業内容や目指している目標、企業の現在とこれからなどを紹介します。パンフレットを読んだ人が、自分がどのように働くかをイメージしやすくなる内容が適切でしょう。また、どのような人材を採用したいか記載しておくと、応募者側は自分に合った企業であるか検討しやすくなります。一目で企業の特徴が伝わるようなテキストを掲載しましょう。
募集要項、福利厚生、教育体制は具体的に
事務的な内容なので簡潔になりがちですが、具体的に記載することが大切です。たとえば「商材の営業」ではなく、取り扱う商材と提案する顧客について詳しく説明するなど、できる範囲で具体的に記載することで、応募者は働くイメージを描きやすくなります。
福利厚生や教育体制に関しては、取り入れている制度名だけでなく、どのような内容に取り組んでいるか記載することで、パンフレットを読んだ人は納得し、好い印象を持ってもらいやすくなるでしょう。
パンフレットの形状や紙質にもこだわろう
パンフレット形状や紙質で、応募者へ与える印象は変化します。丸型の紙でやわらかい印象にしたり、マット紙で上質な印象にしたり、企業イメージに合ったものを選ぶことで良いブランドイメージを築くことができるでしょう。
採用に有利な会社案内パンフレットの制作方法
パンフレットで採用情報を掲載する場合、2種類の制作方法があります。1つは、採用のためのパンフレットを制作することで、もう1つは企業パンフレットに採用情報を掲載することです。それぞれのメリット、デメリットを確認しておきましょう。
専用の採用パンフレットを制作する
採用パンフレットを受け取る人は、企業説明会などのイベントに足を運んだ人が中心です。求職者に限定して掲載内容を検討できるため、応募者が求めている情報を選びやすいという利点があります。本気で応募したいと考える人に、企業ブランドの情報を詳細に伝えられることがメリットです。
ただし、利用用途が採用に特化しているため、採用にかける予算に余裕が必要となります。
通常の会社案内パンフレットに採用向け情報を盛り込む
会社案内パンフレットを受け取る相手は様々なので、場合によっては求職状況にないかもしれません。採用情報の興味の深さが高くない人材でも、商談や合同企業説明会などを通して、採用を検討する可能性があります。意外な人材が応募するきっかけとなり、多様な人材と出会えるというメリットがあります。また、応募する人材は強い関心を持っているはずなので、志望する本気度が高いことが期待できるでしょう。
ただし、募集に対して応募率が高くなりづらいことは、採用の観点ではデメリットです。
採用に有利な会社案内制作の流れ
パンフレット制作をスムーズに進めるために、工程を確認しておきましょう。
ターゲットを明確にする
自社がどのような人材を求めているか、ターゲットを明確にしましょう。会社の理念や理想的な人材について、パンフレット制作メンバーで話し合っておくことで、掲載内容を適切に絞り込むことができます。
目的を明確にする
多様な人材を募るのか、専門的な経験を積みたい人材を募るのといった、パンフレットの目的を話し合いましょう。パンフレットの役割を定義しておくと、キャッチコピーやテキストなどの言葉が選びやすくなります。
制作スケジュールを決める
余裕を持って、制作をはじめましょう。印刷にかかる日数とそれに伴う費用の確認はもちろんですが、役員や社員のインタビューと撮影などの日程確認もきちんと調整しておきます。
制作依頼先を決める(専門業者など)
自社でどこまで制作を行うか、予算に合わせて検討しましょう。費用を抑えるためにテキストからデザインまで社内で制作するのか、社内で担当できる社員がいないので専門業者に委託するのか、状況によって変わってきます。
予算に余裕があり、品質を重視する場合はパンフレット制作の専門業者に委託すると良いでしょう。
採用に有利な会社案内パンフレット制作の注意点
パンフレットの制作で見落としがちなことを確認しておきましょう。
実際に活用するタイミングに間に合うのか確認しておく
配布する当日までにパンフレットを用意できるか、スケジュールをよく確認しておきましょう。日程に余裕があると、大量印刷にかける前段階に、色再現を確認するための色校正などを行うこともでき、利点が多くあります。
パンフレットの仕上がりを良くして、応募人材に良い印象を持ってもらうためにも、説明会で配布するのか、インターンシップで配布するのかなど、具体的な日程を確認しておきましょう。
客観的な視点も大切
採用情報を読む人は、たくさんのパンフレットに目を通しています。求職者の視点に立つと当たり前のことですが、制作する側からは気付きづらい点です。他社のパンフレットに目を通すことで、デザインや掲載内容などで差別化すると良いでしょう。
まとめ
パンフレット制作は、費用や手間がかかりますが、効果的に人材を集めるためには欠かせません。アナログ媒体なので、オンライン採用とは異なる人材にアプローチすることができます。
ここで紹介した制作時の注意点や流れを参考にして、応募者から強い関心を集めるパンフレットを制作しましょう。